千代田印刷人新世会公式ブログ

千代田印刷人新世会の公式ブログです。2013年7月にはてなダイアリーから引越しました。

全青協東京ブロック協議会(兼東青協定例会)報告(今井幹事)

東青協について

  • 東青協(東京青年印刷人協議会)は、東印工(東京都印刷工業組合)の青年部です。
  • 全青協はその全国版です。各地域毎に、定期的にブロック協議会を行っています。
  • 全青協・東青協とも、活動テーマは「業態変革」と「感性価値創造」です。

日時

平成21年9月12日(土)13:00−17:30

場所

日本印刷会館2階会議室

全青協VTR上映と三島全青協副議長挨拶

パリにつづき、NYでも感性展を開催
NYにてアメリカの印刷組合(PIA)と懇談

アメリカの印刷業の状況について

  • Ink on Paperの減少、デジタルメディアの増加
  • 発送サービス等の付加価値ビジネスの増加
  • 価格競争の激化

と、日本とほぼ同じような状況

瀬田東青協議長挨拶

美味しい料理を作ってるだけでは駄目。
  • 腹を減らしている人を探す。
  • 腹が一杯でもまだ食べたくなるものを作る。

森永全印工常務理事来賓挨拶

顧客・社員・地域社会に対し、まじめにキチンとやっている会社が残る。

セミナー「感性価値創造業への挑戦」(江守全青協副議長)

(「INSATSU」への飛翔、というテキスト配布)

合理化等による生産力向上により、平成11年ころから既に印刷物は供給過剰で価格低下。

努力が報われない=合理化の(合成の)誤謬

合理的判断である「理性」への訴求はほぼ限界に。

直観的判断である「感性」への訴求が重要。
(好き嫌い、欲しい欲しくない、の直感)

感性主義へ必要な物

=イノベーション
=既に存在するものをベースに考え、新しい形で提供すること。
(印刷物の意義「伝える」「記録する」「包む」は変わらない)

感性価値創造の方法論(4つの条件)
  1. トップが感性価値の重要性を理解する
  2. 会社の価値観、文化、風土、たたずまい、美意識が確立されている
  3. 生活者目線、感性による満足感、という価値観が全社で共有され、意志決定に活かされるシステムがある。
  4. 社員の個性を活かし、組織の壁を越えたクリエイティブな現場力がある。
感性価値創造の実践
  1. デザイナー、コンサルタントと連携
  2. 生活者とのコミュニケーション
  3. 売り方・見せ方に注意を払い、商品の価値を伝える
「共創」と「共感」のビジネスモデルへ
  • 作り手と使い手の感性が響き合う=共創
  • 川上(紙)から川下のバリューチェーンを共感へ
  • 作り手の物語を可視化する

業態変革100選事業につい(吉田東青協副議長)

東青協では25社程度が候補に。来年全国から集めて、100事業を全青協にて選定。

業態変革プレゼン1 武揚堂 小島氏

創業112年の老舗で、これまで4回大きな業態変革をしてきた

明治30年創業:宗教書や軍隊向けの書籍の出版業として創業

1:日露戦争勝利で、陸軍が一般向けに地図情報を解禁

→地図出版業を開始

2:太平洋戦争敗戦で、最大顧客「軍隊」がなくなる

→ただの地図だけでなく、教育図書・道路地図などの関連出版物に進出

3:出版業での困難

→受注生産体制へ(官公庁などからの特殊地図作成等)

4:官需での競争激化

→GIS等デジタル製品、サイングラフィックスなどに進出

業態変革プレゼン2 勝田印刷 勝田氏

  • 平成16年現在、時代遅れのシステムで、90%以上が官需
  • 低い稼働率等で、このままではまずいと、大幅に業態変革を決断。
  1. 印刷機を処分し、制作会社を主業に。
  2. POD、大判プリンターを導入。
    1. 自社オリジナル製品(ノート、携帯小説印刷、写真アルバム)開発
  3. |民需に転換
  4. 制作の下請けも受注
  5. 「勝田印刷」の名前では獲りにくい仕事への対応として「?ALIVE」を設立
  6. 趣味のよさこい踊りから、スタジオをオープン。その関係からチーム運営のプロデュースなどへ進出。またスタジオでショップをつくり、自社製品販売や、印刷受注対応など。

グループディスカッション

瀬田議長の講評

  • 経営者に必要なのは熱意。
  • こういった東青協の活動に、もっと多数の参加を!
  • その他、PrintNextの案内等。